足首の痛みがとれない人へ
足首が痛いという患者さんに足首だけ治療しても意味がない。
足首が痛いということは、足の踵の位置に問題がある場合が多い。
たとえば、足の踵が内側に傾いていると内くるぶしのまわりが引き伸ばされ、くるぶしの近くを通っている腱などを刺激して痛みが出る場合がある。
なぜ、このようになったのかを辿っていくと、脛の骨のまわりについている筋肉が弱くなっているからだ。
なぜそれらの筋肉が弱くなっているかというと膝が外側に開きすぎていたり、内側に閉じすぎたりしているからだ。
なぜ膝が開きすぎたり閉じすぎたりしているかというと、股関節に位置が正しくないからだ。
なぜ股関節の位置が正しくないかと言うと、骨盤のゆがみがあるからだ。
なぜ骨盤のゆがみがあるかというと、腰や背中の骨がゆがんでいるからだ。
なぜ、なぜと辿って行けば、足首が痛いからといって足首だけを治療しても意味がないことがわかるだろう。
足首の捻挫を繰り返す人は、足首の骨を矯正しないとだめだという治療家がいるが、それではまだ片手落ちだ。
捻挫を繰り返すのは、結局足首だけではなく、全体のバランスが崩れているからだ。
ひねったわけでもないのに足首が痛くなった人は、坐骨神経痛の影響があるからかもしれない。
坐骨神経痛を治療しなければ、足首の痛みが消えない場合も多い。
坐骨神経痛を改善するためには、筋肉・骨格のバランスを整えなければならない。
いずれにしても、足首の痛みがなかなか取れない人、足首の捻挫を繰り返す人は、全身のバランスを改善しない限り症状は取れないだろう。