坐骨神経痛について
お尻から太ももの裏、脛の脇、足の甲としびれが出るのが坐骨神経痛だ。
そもそも坐骨神経とは何か?
腰骨の脇の方から出てお骨盤の中に入り、骨盤の穴から外に出て、太ももの裏、脛の脇を通り足の親指にいたる。
したがって、この坐骨神経がこのルートのどこかで圧迫されると痺れが出る。
これが定説だ。
しかし、神経の構造上、その走行の途中で圧迫されたら、その下の方に向けて痺れが出るというのは理屈が通らない。
したがって、坐骨神経痛のしびれというものは、神経の圧迫によるものではなく、坐骨神経と同様に走っている血管が圧迫されて痺れが出る、というのが妥当であろう。
正座の例を考えてみよう。
長い時間、正座をしていると脚が痺れてくる。
これは膝を屈曲したままにすると、血管が圧迫され、血流が阻害されるために痺れがでる。
同様に、坐骨神経と同様に走っている血管が、例えばお尻の筋肉によって圧迫されれば太ももや脛の脇、足の甲に痺れが出ても不思議ではない。
まして、お尻の筋肉は硬くなりやすく、そばを通る血管を圧迫しやすい。
川の上流で水せき止められれば、下流に水が届かないように、血の流れもお尻でできとめられれば足の方まで届かなくなり、痺れがでる。
したがって、この問題を解決するためには、お尻の筋肉を柔らかくする必要がある。
マッサージで一時的に柔らかくしても、継続して柔らかくなければ、また血はせき止められる。
常に柔らかくしておくためには、お尻の筋肉に負担がかからないようにすればいい。
前かがみの姿勢、あるいはお尻が後ろに出た反り腰のような姿勢は、お尻の筋肉に負担がかかる。
したがって、正しい姿勢を保つことができれば、お尻の筋肉は柔らかくいられる。
しかし、正しい姿勢を保つための筋肉が、力を出してくれなければ、正しい姿勢を保つことはできない。
力を出してくれていない筋肉がどれかわからなければ、力を出してくれとだれにお願いすればいいのか?
当院では力をだしてくれていない筋肉を探し出し、東洋医学の技術で力を出してもらう。
やみくもに腰をマッサージしただけでは、怠けている筋肉は働いてくれない。