社会におきることは、腰にもおきる。
最近、患者さんの中に反り腰の方を多く診ます。
真っ直ぐ立とうとすると腰だけが反ります。
背中が丸く、腰だけが反っています。
背屈をすると、背中が反らず、腰だけが反ります。
前屈をすると背中の丸さが目立ちます。
反り腰の方の多くはつま先が内側に向きやすく内またになります。
内またになると股の内側の筋肉が硬くなり、さらに腰が反ってきます。
股関節に問題がある方も反り腰になります。
先天的に股関節のはまりが悪い人、位置が悪い人は、反り腰になってしまいます。
その他、腰椎すべり症、圧迫骨折の影響で反り腰になる人もいます。
逆に、反り腰の人は腰椎すべり症になりやすいということもあります。
あと、腹筋が弱く、おなかが出ている人。
おなかが前にせりだしているために腰が反ってしまう人もいます。
このように反り腰の原因は様々ですが、大体の場合、肩背中の筋力を調整して、背中の丸さが取れてくると改善していきます。
結局、反り腰で腰痛の出ている人は、腰だけしか動かないから、腰の筋肉がオーバーワークになってしまって痛みが出ているのです。
したがって、腰を曲げたり伸ばしたり捻ったりするときに肩背中の筋肉が一緒に動いてくれれば、腰の負担も減っていきます。
その結果として腰痛が治っていきます。
腰が痛いので、腰にマッサージして電気をかける。
そんな治療で治るわけではないのです。
たとえ、痛みが軽減しても、また痛みはぶりかえしてきます。
働きすぎのお父さんに腰をマッサージしてあげても、「働きすぎ」という原因を解決しなければ、腰は何度も何度も痛みを出します。
働きすぎのお父さんは、会社で仕事を抱え込まず、他の社員の協力を得れば、腰は楽になります。
社会におきることは、腰にも起きる。
これが私の持論です。