怠け筋をさがせ!
腰痛と一口に言っても、様々なものがあります。
腰の中央部が痛い人。
背中から腰にかけて痛い人。
左右どちらかのお尻が痛い人。
腰から脚にかけて痛みや痺れのある人。
あるいは、お尻から脚にかけて痛みや痺れがある人。
診断名をつければ、ヘルニア、脊柱管狭窄症、坐骨神経痛となるわけですが、要するに痛みや痺れが出ている場所は働きすぎなのです。
働きすぎたので、「もう働けません!ギブアップ!」と言っているわけです。
なぜ、そこが働きすぎたのでしょうか?
それは、働いてない筋肉があったからです。
怠けていた筋肉がいたからです。
人間に身体は共同作業です。
一つの動作をするにも、多くの筋肉の働きが必要で、少しの筋肉しか働かなければ、働いている筋肉には無理がかかります。
例えば腰を捻って後ろを振り向くにしても、身体は腰だけ捻ることはありません。
首も捻ります。
胸も起こします。
肩甲骨も後ろへ動かします。
背中も捻ります。
首・胸・肩・背中の筋肉の協力を得て、「腰を捻る」動作を完成させます。
実際には腰そのものは、そんなに動かないのです。。
他の筋肉の助けを借りているだけです。
しかし、お助け筋肉のうち、怠けている筋肉があると、腰は捻りにくくなります。
捻りにくいと無理して腰を捻るので、腰そのものに負担がかかります。
そのうち、無理がたたって痛みが出るというわけです。
したがって、その怠け筋肉を探し出し、そいつに力を出してもらうようにすれば、腰も楽になり、痛みも消えていきます。
しかし、人間の筋肉はたくさんあるので、一個一個の筋肉を調べて筋肉に力が出ているかいないかを調べるのは容易ではありません。
時間がかります。
東洋医学では、内臓のそれぞれが担当する筋肉があるとしています。
たとえば、胃の担当の筋肉は、目、腕、肩、首、顎の筋肉。
胃のエネルギーが落ちていれば、これらの筋肉のどれかが弱いはず。
大腸の場合は、腰、お尻、ハムストリングス(太ももの裏の筋肉)、大腿筋膜張筋(脚の横の筋肉)。
大腸のエネルギーが落ちていれば、これらの筋肉のいずれかが弱いはず。
つまり、どの内臓のエネルギーが落ちているかがわかれば、どの筋肉の力が落ちているか?がわかります。
つまり、怠け筋肉がどれなのかがわかります。
そこで、その内臓エネルギーを強くするツボを刺激します。
そうすると怠け筋肉は力を出し、働いてくれるようになります。
やがて腰の負担は少なくなり、痛みが無くなっていきます。
しかし、これでは完全に解決したわけではありません。
なぜ、怠け筋は、怠けてしまったのでしょう?
そこには、彼なりの理由があるはずです。
そこにアプローチしなければ、根本的な解決になりません。
彼だって、好きで怠けていたわけではないでしょう。
その怠け筋が、例えば、胃の受け持ちの筋肉だったら、ボスである胃の調子が悪くて、指示をもらっていなかったかもしれません。。
胃は、東洋医学では、思考に関係します。
心配事、悩み事があるとストレスが胃に来て痛くなるということは、みなさんも経験があると思います。
納得いかないこと、腑に落ちないこと、考えすぎ、心配しすぎ、これらは胃のエネルギーを落とします。
胃のエネルギーが落ちれば、担当の筋肉は力を出せません。
しかし、その感情的なことが解決して納得がいけば、あるいは、腑に落ちれば、胃のエネルギーがあがり、怠け筋も力を出します。
大腸の場合は、悲しみ、自己防衛、心を硬く閉ざす、差別感などに関係します。
自分は正しいのに、なんでこんな目に合わなければならないのか!悲しい!と思っていると大腸のエネルギーが落ちます。
大腸のエネルギーが落ちると、腰、お尻、足の横の筋肉、太ももの裏の筋肉が怠け筋になります。
しかし、その感情的なことが解決すれば、彼らは力を出し、重心は安定し、しっかりと腰をひねることができます。
この感情的な部分の解決が、腰痛の根本的な解消につながります。
当院の治療は、怠け筋をさがすことから始め、感情的な問題を解決することで終わります。