脳を活性化させるには?
私は37年間、ほぼ毎日太極拳を稽古していますが、初心者の人がうらやましいと思うことがあります。
私のやっている太極拳は、正宗太極拳99勢と言います。
99勢というのは99回、技を繰り出すという意味です。
私が習ったのは20歳のころ。
まだ、若いので記憶力も良く、わりとっすぐに憶えられました。
しかし、さすがに99勢ということになると、時々、技を飛ばしてしまったり、途中で方向を間違ったりすることも多かった。
そのたびに、ちくしょう!と思い、間違ったところを何回も何回も繰り返しました。
今、考えると、こういう時が一番、脳が活性化していて、いろいろなことをすっきりと考えられていたと思います。
身体を動かしながら、頭を働かせる。
こう動けばいいんじゃないか。
これは違うんじゃないか?
これは上手くいった。
これはこういうことだったのか!
・・・・と自問自答しながら身体を運んでいく。
初心者の人は、入門したてのころ、この太極拳を教えると、あまりの長さに戸惑い、稽古を断念してしまう人も多いのですが、、脳の活性化の観点からすると、間違ったり、忘れたり、悔しがったり、納得したりしながら、一生懸命動いているときが一番、脳にとってはいいのです。
習い事の初心者のときしか訪れない、脳にとっての黄金期です。
37年もやっていると、何も考えなくても身体が勝手に動いてしまい、ぼ~~~~~っとしている間に99勢が終わってしまいます。
これでは、脳の活性化につながらない。
かといって、新しい型を憶えても、無駄なことのように思えてしまって、気持ちが入らない。
それはともかく・・・・・。
ビギナーズラック。
ちょっと意味が違うかもしれませんが、脳の活性化のためにも、何か初めてみませんか?