いつのまにか大きく曲がった腰
5年前、腰痛で通っていて痛みがなくなって治療を終えた患者さんが、久しぶりに来院され、肩も上がらないし腰も痛くなったという。
私はその姿を見て驚きました。背中が大きく丸まって、上体を起こすことができません。
まるで背中にボールが入っているかのようです。
あまりにも変わり果てた姿に言葉を失いました。
「いつごろから背中が丸くなってきたんですか?」とお聞きしたところ、「いつのまにか急に背中が丸くなり出した」ということでした。
前の職場で一緒に仕事をしていた方に10年ぶりにお会いししました。
「腰が痛くてまともに歩けない。なんとかして!」
その方も、以前のはつらつとした面影はなく、腰の骨が極端にくの字に変形し、別人のようでした。
この方にも「いつごろから腰が曲がり出したんですか?」とお聞きすると、「いつのまにかにか急に曲がってきて・・・・」ということでした。
特に60代後半から70代にかけて、急激に背骨が変形して来る方が多いようです。
こうなってくると、なかなか痛みは取れません。
施術によって痛みは軽減しますが、曲がった背骨はまっすぐにはなりません。
痛みを軽減させながら、痛みとつきあっていくしかありません。
こうなると何をするのにも億劫になり、日常生活の質も落ちていきます。
認知症や寝たきりになるリスクも高まっていきます。
こうならないためにも、日頃からご自分の姿勢を意識してください。
時々鏡を眺め、姿勢が悪くなっていないかチェックしてください。
それだけでも骨の極端な変形を阻止することができます。
そして、さらに万全を期すためには、痛みがなくても月一回、お体のメンテナンスをおすすめします。
皆様がいくつになっても、きれいな背中のままでいられるようにしたい。
それが当院の願いです。