腰痛と椎間板の関係について
椎間板という言葉はよく聞くと思う。
椎間板ヘルニアとか、椎間板が減ってきているとか医師に言われた人も多いのではないか。
椎間板の構造としては、まず骨と骨の間にあって、円柱状になっている。
中心には髄核というゼリー状のものがあって、そのまわりを線維輪というものが何層にも囲っている。
椎間板ヘルニアというのは、上下の骨の圧力により、この髄核が線維輪を突き破って出てくることを言う。
ちなみに腸ヘルニアというものもあるが、これは腸が本来あるべき場所から脱出してしまうことだ。
いわゆる脱腸である。
椎間板ヘルニアの場合は、髄核が脱出してしまう。
上と下の圧力の加減で、右に脱出するか、左に出るか、いろいろな方向で出てくる。
前に出てくることはないようだ。
その出てきた髄核が神経を刺激して痛みとなる。
若い時は椎間板が厚いので、上下の骨の圧力に負けて髄核が出てくることは少ない。
スポーツなどの強い衝撃によって出る場合はあるが・・・・。
椎間板はスポンジのような性質がある。
水分を吸ったり出したりする。
これにより体内の養分を吸収し、老廃物を輩出する。
また一定の水分を保持し、厚さを維持している。
しかし、加齢とともに、この水分を維持しにくくなり、段々薄くなっていく。
それで、上下の骨の圧力に負けて髄核がはみ出してしまう。
薄くなった椎間板を若い時と同じように厚くすることはできないが、牽引によって椎間板の圧力を一時的に開放すれば、少しは厚みが出てくると考える。
牽引をやめても、一時的に水分を吸った椎間板が厚みを維持する。
そうすれば、ヘルニアの位置が変わって痛みが取れる。
これを定期的に繰り返せば、ある程度の期間、椎間板の厚みを維持できる。
痛みが消える。
もちろん、それでもヘルニアの位置がいいところに移動するとは限らない。
だから、牽引によって痛みが取れる人と取れない人がいる。
しかし、痛みが取れる可能性があるのなら、全ての人にチャレンジしたい。
腰痛の原因はヘルニアだけではない。
椎間板が薄くなるにつれて、骨の突起の位置が変わり、神経を刺激することもある。
そうした場合は、上の骨と下の骨に直接働きかけて幅を広げる。
牽引にしても上下の骨の離開にしても、整形外科とは違うカイロプラクテイック独特の方法がある。
これにより、多くの方の腰痛が改善した。