才能とは何か?
よく才能があるとか無いとかいうが、結局、才能って何?
彼は絵の才能があるとか、音楽の才能があるとかいう。商売の才能というのも聞く。
だれにも才能はあると、一般的には言われている。
誰にも何かの才能があるのなら、自分には才能がないと悩む必要はない。
絵を描くのが好きだとしよう。
過去に何回かコンクールで入賞しているとしよう。
確かに、その人は絵の才能がある。
そこで、プロの画家を目指したが、挫折してサラリーマンになったという話はよく聞く話だ。
プロでは自分の才能は通用しなかったと言う。
どうやら世の中、才能にもレベルがあって、才能があるからといってプロになれるわけではないらしい。
せっかく才能があっても、プロのレベルではないからと言って、それをやめてしまう人がいる。
趣味程度でいいや。
暇なときに描いて、満足していればいいやと、適当にお茶をにごしてその才能を磨こうとしない。
しかし、才能というのは、自己満足のために持っていればいいというものではない!と、私は思う。
たとえ、プロの画家にはなれなくても、プロのイラストレーターになれるかもしれない。
もしかしたら、プロのデザイナーになるかもしれない。
プロのデザイナーになれなくても、プロの商業デザイナーになれるかもしれない。
あるいは、社内広報にイラストを描いてくれと言われるかもしれない。
これだって、芸術とは関係ない会社に勤務していたとしても、給料をもらっている中での仕事だから、プロのイラストレーターと言っていい。
要は、自分の才能の大きさに関係なく、それをまわりに活かすことが大切だと思う。
才能を活かすことにより、まわりのためになる。
これが自分の生きがいになり、自分の存在価値を高めることになる。
それで、結局才能って何?
私は、なんとなくそれを繰り返してしまうことだと思う。
だれに指示されることもなく、それをやらないと気が済まないこと。
あるいは、だれに止められても、やってしまうということ。
だれだって絵がうまくなろうと思えば、絵の描き方を勉強し、あるいは習い、何枚も描くことしかない。
何枚も描いては、技術を習得し、経験し、工夫する。
しかし、プロの絵描きになるには、何年もかかるかもしれないし、途中でいやになるかもしれない。
それでも、やめられないで描いてしまう。
これは努力しているのではなく、やめられなくて描き続けているのだ。
がんばらなくちゃと思っているのではなく、がんばってしまうのである。
そんな奴に普通は勝てない。
結局、才能とはやめられない病癖みたいなものだと思う。
それをやれば満足して、それをやらなければ不満になる。
病癖のように絵を繰り返し書き、技術とセンスが身についていく。
身に着けるのではなく、身についていくものだ。
そんな大袈裟な感じではなく、それをやらないとなんかすっきりしないというのも才能だと思う。
それをやれば、自分の機嫌がよくなること。
これはだれにでもあるのではないか?
この才能を見つけ出し、自分が満足するだけでなく、他の人も満足するように世間とのつながりをつける。
たとえば、マンガを描くのは下手だが、マンガを読むのが好きだとしよう。
マンガを選ぶときには、自分の好きなジャンルがあって、そのジャンルの本があるとついつい買って、夢中になって読んでしまう。
これだって立派な才能だと思う。
これをそのまま続けていれば、ただの自己満足にすぎないが、これをSNSなどでまわりに紹介すれば、そのジャンルが好きな人たちとつながり、役に立つことが出てくる。
これが才能を活かすということ。
自分にしてあげるとうれしいことを、他人にもしてあげること。
これこそが、自分の才能を活かすということだと思う。
だれにでも才能はある。