事件は現場で起きている。
掃除機をかけるとき腰が痛いんです。
お風呂掃除をしているとお尻が痛くなるんです。
靴下をはこうとすると脚が上がりにくいんです。
正座をすると膝が痛いんです。
服を着る時肩が痛いんです。
患者さんの痛みは日常生活の現場で起きている。
痛みが出る原因は筋肉・骨格のアンバランスによるものだ。
まず、ベッドに仰向けに寝てもらう。
筋力検査をしてどの筋肉に力がないか?あるいは力み過ぎているかを探し出す。
そしてツボや経絡を使って筋力のバランスをとる。
それで弱い筋肉は強くなり、力んだ筋肉は力みが抜ける。
次に背骨や骨盤の調整を行うのだが、その前にベッドから起きて、痛みがでる動きをしてもらう。
たとえば、掃除機をかけるとき腰が痛いなら、掃除機をかける格好をしてもらう。
お風呂掃除のときに痛みが出るのなら、その時の格好をしてもらう。
そのあとでまた筋力テストをする。
えてして、修正した筋肉の力がまた抜けたり、力み過ぎになっていたりする。
また再度ツボや経絡を使って筋力バランスをとり、また痛みが出る格好をしてもらう。
痛みが出る格好をしても、筋力バランスが崩れなくなるまで検査と施術を繰り返す。
そして、その恰好をしても筋力バランスがとれている状態にすれば、その時点で痛みはかなり減っている。
当院ではこの過程を重視している。
なぜなら、ベッドに寝た状態でバランスを取り、曲げ伸ばしをしても痛くない状態を作り出しても、日常動作で痛みが出てしまうのでは意味がない。
事件はあくまでも現場で起きているのであり、ベッドで起きているのではない。