もみほぐしについて
筋肉が疲労すると乳酸がたまり、そこが筋肉痛になる。
そこをほぐして血流を良くして乳酸を流す。
それでも乳酸は流れ切らずに痛みがゼロにはならない。
しかし、もみほぐしによって痛みが軽減し、爽快感があることは確かだ。
ただの筋肉痛であれば、そのまま日にちがたてば、なんとなく消えていくだろう。
ところが慢性痛の場合は、もみほぐしただけでは痛みが取れない。
筋肉痛のように数日で痛みは消えない。
これは筋肉が長期間負担をかけられて回復する機会を与えられなかったからである。
こうなると、筋肉は固まり、伸縮が困難になってしまう。
固まった筋肉は背骨・骨盤をゆがむ方向にひっぱり、全体的に歪みが出て、複数の痛み・痺れ・違和感を引き起こす。
そして骨格のゆがみがさらに筋肉の痛みを増長させていく。
こういった場合、筋肉の痛みを応急処置として取る場合、私はもみほぐしはしない。
筋繊維の中の筋紡錘というセンサーに働きかけ、脳から筋肉を緩める信号を送らせて緩める。
こうすると痛みはかなり軽減する。
その都度痛みを軽減させながら、筋力のバランス・骨格の矯正をして痛みのある部分の負担を減らしていく。
負担がなくなれば、筋肉の痛みは消えていく。
もみほぐしはあくまでも疲労回復のためであって、治療ではない。