皮膚の傷跡が慢性腰痛の原因になることがある。
皮膚にある傷跡が筋肉の動きを邪魔することがある。
切り傷、手術痕などは特に筋肉の運動制限の原因となり、その筋肉が痛みを出すこともよくある。
このような傷痕については、皮膚の伸びる方向によって筋肉の力が出たり出なかったりする。
慢性的な腰痛がある人で、腰や背中に手術痕がある場合は、その傷跡が筋力にどのような影響を与えているかを確認する。
それをしないで筋肉や骨格ばかりを調整しても、なかなか改善しない。
このように皮膚は筋肉・骨格に影響がある。
原則として、皮膚感覚が敏感になれば、筋肉に力が入りにくくなる。
動くたびに、傷跡が気になれば、筋肉は力を落とす。
たとえば、ツッパリ感、引っ張られる感じがあれば、筋力は落ちる。
筋力が落ちれば、動き自体に歪みが出て、その歪みが骨格の歪み、筋肉の歪みを生む。
それが何年も続くと痛みが慢性的に続くようになる。
これを改善するためには、傷痕が気になる方向に引っ張られたとき、筋肉の力が落ちないように学習させることだ。
そのために、傷痕をあらゆる方向に引っ張り、筋力が弱化する方向を探し出す。
そのためには正確な筋力テストが必要だ。
筋力テストの精度が高ければ、容易に筋肉の再教育をすることができる。
腰の痛みもだんだん消えていく。