記憶と感情の関係
7.13 9.11
みなさん、上記の数字を憶えておいてください。
・・・と言っても、明日には忘れてしまいますよね。
しかし、この数字を一生忘れない人もいます。
7.13・・・これは私にとって忘れられない数字です。
これは、三条市の水害があった日です。
私は五十嵐川が決壊して市内の道路が冠水したとき、まさにその場所にいました。
道路が川のようになり、車を運転していた私は茫然としてその風景を眺めていました。
そのうち車のエンジンが止まり外に出ようとしましたが、水圧でドアが開きません。
力いっぱい押し開けて、川となった道路を泳ぎました。
道路で泳いだのは、生涯でこれが初めてです。
何がおこっているんだろう?
恐怖と不安で一杯でした。
そのときの水の臭い、段々冷えていく身体の感じ、克明に憶えています。
私にとってこの数字は、ただの数字ではなく、強い不と恐怖を伴った数字です。
生涯、忘れることはないでしょう。
しかし、三条の水害にかかわりのなかった人にとっては、ただの数字が並んでいるだけにすぎません。
もしかしたら、数分後には忘れているかもしれません。
9.11・・・これは、アメリカで世界貿易センターでテロが起こった日です。
同じように、この事件にかかっわった人は、この恐ろしい出来事を忘れることはないし、この数字も生涯わすれないでしょう。
しかし、日本にいて、なんの関係もなかった人は、この事件のことは憶えていも、この数字からこの事件を思い出す人は少ないと思います。
このように強い感情がかかわったことがらは、いつまでも憶えていますが、ただ歴史の年号を憶えるようにした場合、すぐに忘れてしまうでしょう。
このように人間の記憶は、そのことがらに強い感情がかかわった場合、いつまでも憶えているが、そこに感情がかかわらなければ、すぐに忘れてしまいます。
ということは、勉強で、何か憶えなければならないことがらがあった場合、感情を関わらせたほうがよく憶えられるということです。
たとえば、音楽を聴けば、感情が動きます。
物語を読めば、感情が動きます。
それが漫画であれば、また感情が動きます。
このように音楽、ストーリー、漫画と絡めて憶えていけば、記憶が定着しやすくなります。
学生のみなさん、お試しあれ。