太極拳教室終了しました。
第3回、第4回と好評のうちに太極拳教室を終えることができました。
予定していた型の終わりまではいかなかったのですが、みなさん、一生懸命稽古して、気持ちの良い汗をかくことができました。
太極拳はただの体操でもなく、ただの武術でもありません。
その根底には宇宙の法則、万物の法則があります。
その法則を学ぶことにより、技の精度はあがり、そこから自分の生き方も学ぶことができます。
また、実際に技の使い方を学ぶことにより、敵味方に分かれるのではなく、敵も味方もなく、つながることが大切だということがわかります。
人間の脳の原始的な部分は爬虫類脳と言われます。
この脳は勝つか負けるか、逃げるか戦うか・・・の二者択一の反射脳です。
昭和、平成と、私たちは爬虫類脳で反射的に戦うか逃げるかを判断し、また、敵か味方かを判断して、厳しい競争社会を生き抜いてきました。
そしてコロナ禍の中で、今も爬虫類脳を駆使して生きています。
外出自粛でコロナから逃げるか、かかるはずないと外出するか?。
コロナにかかった人は敵で、かかっていない人は味方。
白か黒か?経済活動か、自粛か?
しかし、昨日、コロナにかかった人を「注意が足りない、自分に甘いからこうなる。おかげでこっちは迷惑だ。あっちへ行け!」と罵り、今日、自分がかかったら「まわりは冷たい。注意していてもかかるもんはかかる。それを村八分にしやがって!」と今度はまわりを罵る。
いつも、敵か味方か、正義か悪か。
しかし、このコロナ禍が長引けば、みんながどんなに注意して自粛していてもかかるときはかかる、いつ自分がかかるかもしれない、
と思えば、もう、かかってしまった人たちを悪く言うことはできないでしょう。
GOTOキャンペーンで、多くの人たちが観光地を訪れ、宿泊し、経済的に潤っていくのを見れば、感染が広がるのを恐れて経済が破綻していくよりはましだと思うようになるでしょう。
コロナ禍で、敵か味方か、自粛か経済か、もうそんなことは言っていられなくなる。
感染に注意しながら外出、旅行をする。
できるだけオンラインで済むものはオンラインで済ませる。
手洗いうがいも度が過ぎれば免疫機能を落とすので、常識の範囲内にする。
自宅でできる運動や、屋外で密にならない運動は積極的に行う。
家庭を顧みず仕事を優先させるというスタイルは、もう使えない。
家庭も仕事も同じくらいに大切にする。
もっと自分の内面を見つめなおして、自分のやりたいことを見つけて、ほんとうにやりたいことをやる。
こういった生活スタイルを将来的にも続けていきなさい、というのが今回のコロナ禍が教えているんだと思います。
外側だけに向かうライフスタイルではなくて、内側にも意識を向けるライフスタイル。
これはすなわち、太極拳の極意でもあります。
どちらに偏ることもなく中庸で生きていく。
これが太極拳の教えであり、コロナ禍が示唆するメッセージだと思います。
そういった意味では、今、太極拳を教えることは意義のあることだと思うし、私の天命だと思っています。