「えっ!たったこれだけで痛くな~い!」っていうだけのパフォーマンス
治療院で治療して、少し楽になって家に帰ってからもう、その翌日にまた痛い、ということはあると思います。
治療院では、骨格、筋肉、姿勢、重心バランスを整えて、良い姿勢になって、その結果、痛みが減って楽になります。
なので、その姿勢を維持を日常生活の中で再現できれば、痛みは減らしておくことができるのですが、そんな簡単に良い姿勢は身に付きません。
筋力のバランスの悪さも、骨格をゆがませる姿勢も日常生活の中でよみがえってきます。
その結果、また痛みがぶりかえし、次回、治療院に来た時も、「まだ、痛いです」と言うことになります。
しかし、私たち、保険治療外の施術をする治療院では、家で、患者さん自身でできる治療法を教え、それをやってもらっています。
これをまじめにやっていただければ、結果は自ずとついてきます。
それで、前回の施術効果が残っている間に来ていただいて、さらにその施術効果に上乗せしていくように施術し、段々と症状を消していくのです。
よく、テレビなどで、「ゴッド・ハンド」と言われる治療家の方が出て、芸能人のかたの腰痛や肩こりなどを数分で改善させ、びっくりさせているのを見たことがありますが、私たち保険外の治療を生業にする者なら、わりと普通にそんなことはできます。
しかし、それは、姿勢や重心バランスをその時だけ整えたに過ぎません。その場だけのパフォーマンスです。
これをどうやって維持してもらえるかが治療の重要なポイントになります。
そうでなければ、また痛みはぶりかえすし、治療を続けていく意味がないのです。
私たち治療家は、いつも患者さんのそばにいて治療し続けるわけにはいきません。
なので、私たちが教える治療、姿勢動作の指導を日常生活の中に組み込んもらって、少しでも治療院で治療した効果が消えないようにしてもらって、次に治療院に来てもらったときには、さらにその上に治療効果を上乗せできるように、私たちが尽力する。
患者さんと私たち双方が協力して、2度と痛みがでないようにしていくのが、本当の治療です。
その場だけの「え~っ!たったこれだけで、こんなに楽になるのぉ~っ!」と芸能人をびっくりさせるだけの治療ではだめなのです。
電気をかけてマッサージをしてもらって、「あ~あ、気持ちよかった。明日もまた来よう」的な慰安とごまかしの治療では、いつまでたっても治りません。
「おれは、こんだけ痛いんだ!治せるもんなら治してみろ!」的な方は、どんな治療法でも治りません。
やはり、患者さんと治療家が二人三脚で治療し、継続していくことで、初めて痛みが取れて再発しない身体を作ることができるのです。