背骨は身体を支える支持組織
大前提③腰痛は体全体のバランスの崩れが腰部に筋肉の負担(予備緊張)となり、たまたま腰痛になって出ている。
骨は痛みを出さないことがわかりました。ということは筋肉、筋膜、靭帯、血管などの軟部組織が痛みを発生させる大本です。不良姿勢、偏った体の使い方により、この筋肉、靭帯の負担をかけているため、初めは疲労感程度だったものが、耐えきれなくなり、発痛物質を出し脳で痛みとして感じてしまうのです。
結果、腰痛が発生したり下肢痛が出たり、おしりの痛みになったりしているのです。緊張したおしりの筋肉による下肢に下がっていく血管の圧迫はしびれを引き起こします。下肢の筋肉に発生した血流の滞りを脳ががしびれ感覚として認知してしまうのです。
例えば正座をするとほとんどの人がしばらくして下腿がしびれると感じます。脳が血流の悪さとして認知し、膝を伸ばしなさいという命令を運動神経に発し、私たちは膝を伸ばします。このような状態がお尻からふくらはぎ、足底にまで発生しているのです。
治療は体全体のバランスを取ることから始まります。骨は体の支持組織です。筋肉はその骨組織を動かすことが仕事です。筋肉に常に緊張を強いてしまっている体の不良バランスを修正し、筋肉の負担を軽くして、また骨組織は体を支えるために使えるようにすることが大切になります。
例えば足の骨からすねの骨、骨盤の骨、背骨、首の骨、最後に頭の骨を下から積み木を積み上げていくように、積みあがって支えている手を放しても積みあがった骨が崩れないようなバランスが、骨の本来の姿です。いわゆる重力ラインの沿った体の重心ラインが一致するバランスです。このような身体の状態なら、きちんと立てていたり、座っていることができるようになります。